Surfsharkのエキスパートレビュー:まとめ
Surfsharkは安全性が高く、大半のサーバーは高速です。同時接続デバイス数が無制限なので、大家族におすすめのVPNと言えます。また、すべての主要プラットフォーム向けに使いやすいアプリが用意されていますから、VPN初心者にもおすすめのチョイスでしょう。
NetflixやMaxなどの主要なストリーミングサイトに対応しているほか、全サーバーでTorrentが許可されています。100か国に3,200+台のサーバーがありますから、大半のユーザーは高速な近距離サーバーに接続できます。
標準的なセキュリティ機能に加え、Surfsharkは次のような特徴があります。
- Bypasser(バイパサー)
Surfsharkのスプリットトンネルツール。VPNトンネルから除外するサイトやアプリを選べます。 - CleanWeb(クリーンウェブ)
広告を非表示にし、不正サイトへのアクセスを防ぎます。 - IP Rotator(IPローテーター)
VPNサーバーとの接続を切らずに、定期的にVPNのIPアドレスを変更します。 - MultiHopサーバー(マルチホップサーバー)
データを1台ではなく2台のサーバーに経由させることで、安全を強化します。 - スピードテストツール
異なるサーバーに対してスピードテストを行います。最速のサーバーを見極めるのに便利です。 - ほか多数…
Surfsharkは高品質ですが、デメリットもあります。ディズニープラスに対応しておらず(筆者だけでなくアメリカやイギリスの同僚もSurfsharkのサーバーに接続した状態ではそれぞれの国のディズニープラスを見られませんでした)、かなり遠いサーバーは低速で、内蔵のスピードテストツールは不正確です。WebRTCとIPv6の漏えい防止機能を欠いているほか、中国などの検閲国家では使えません。
とは言え、Surfsharkは2024年におすすめのVPNの1つなのは間違いないでしょう。コストパフォーマンスが高く、料金はわずか$1.99 / 月~なのでとても手頃です。1ヶ月プラン、12ヶ月プラン、24ヶ月プランから選ぶことができ、各プランに30日間返金保証が適用されます。
🏅 総合ランキング | 82位中5VPN位 |
🌍 サーバー | 3,200+台(日本にもサーバーあり) |
💻日本語のWindows、Android、iOSアプリ | ✅ |
📱 接続台数 | 無制限 |
💸 最低価格 | $1.99 / 月 |
🎁 無料プラン | ❌ |
💰 返金保証 | 30日間 |
Surfsharkの完全レビュー
Surfsharkがほかの一流VPNに匹敵する品質なのか調べるため、数週間かけて徹底検証を行ったところ、間違いなくトップクラスの製品であることが分かりました。安全で、ストリーミングとトレントに役立ちますし、個人や家族にお得なコストパフォーマンスの高いVPNなのです。
接続台数は無制限なので、多数のデバイスをVPNに接続できます。他社の場合、5~7台しか接続できないVPNがほとんどなので、何台でも接続できるのは素晴らしいですね。
Surfsharkのプランは業界でもかなり安いほうで、全プランが安心の30日間返金保証付きです。
Surfsharkの特長
Surfsharkは次のような業界標準のVPNセキュリティ機能があります。
- AES-256ビット暗号化
軍レベルの暗号化で通信を解読不可能にします。 - ノーログポリシー
Surfsharkは利用者のIPアドレスを保持せず、ネットの利用状況も記録しません(サイトの閲覧状況、ファイルのダウンロード履歴など)。 - キルスイッチ
VPNとの接続が切れた場合、ネット通信を無効にしてデータ漏洩を防ぎます。キルスイッチはiOS、Android、Windows、macOS、Linuxで利用可能です。
キルスイッチは設定の自由度が高いのが気に入りました。VPNとの接続が切れたときだけ、あるいはVPNに接続されていないときに作動するよう設定できます(Private Internet Accessでも同じ設定が可能です)。VPNで通信を保護していない状態にインターネットを使わない(あるいはトレントをダウンロードしない)ようにするには、後者の設定が良いでしょう。
Surfsharkは高度なセキュリティ機能もあるのが気に入りました。例えば、RAMのみで実行されるサーバーやパーフェクトフォワードシークレシーなどが挙げられます。RAMのみで実行されるサーバーだと、データはハードドライブではなくRAMに書き込まれますから、再起動すると全データが消去されるのです。また、パーフェクトフォワードシークレシーはVPNに接続するたびに暗号鍵を変更するものです。ハッカーに現在の暗号鍵を知られても、盗聴されるデータを最小限に抑えられます。
SurfsharkはDNS漏洩を防ぐのは良いと思いますが、IPv6とWebRTCの漏洩も防ぎたいものです。10か国以上のサーバーに接続し、漏洩テスト行ったところ、漏洩は一切検出されませんでしたが、IPv6とWebRTCの漏洩を防ぐには手動で無効にしなければならず、面倒です。ExpressVPNやPrivate Internet Access、Proton VPNなどの一流サービスはIPv6とWebRTCを自動的に無効にするため、データ漏洩を完全に防ぐことができます。
Surfsharkの全サーバーがTor(トーア)の通信に対応していますから、Torブラウザを使ってダークウェブを閲覧したいときに役立ちます。万一Torネットワークを使用中にデータが漏洩しても、漏洩するのはVPNのIPアドレスだけであり、実際のIPアドレスは公開されません(Torでのデータ漏洩は稀です)。これは良いですが、Torを使う場合はProton VPNのほうがおすすめです。Proton VPNなら、ChromeやFirefoxなど通常のブラウザでTorサイトを閲覧できます。
Surfsharkはほかにも次のような機能があります。
Bypasser(バイパサー)
BypasserはSurfsharkのスプリットトンネル機能で、VPN接続を使うアプリとサイトを選ぶことができます。BypasserはAndroidアプリとWindowsアプリでのみ利用可能です。検証の結果、AndroidではVPNから除外したブラウザでインターネットをブラウジングでき、うまく動作することが分かりました。一方、Windowsではうまくいきませんでした。Bypasser機能を使って複数のアプリとサイトをVPNから除外したにもかかわらず、引き続きVPN接続を使ったのです。
スプリットトンネル機能を使いたい場合、Surfsharkの代わりにPrivate Internet AccessとProton VPNをご検討ください。どちらもスプリットトンネル機能があり、アプリとサイトをVPN接続から除外でき、きちんと動作します。さらに、Private Internet AccessはLinuxとmacOSでもスプリットトンネルを使えます。
CleanWeb(クリーンウェブ)
Surfsharkの広告ブロッカー「CleanWeb」は、広告と広告トラッカーをブロックし、不正サイトへのアクセスを防ぐものです。CleanWebはiOS、Android、Windows、macOS、Linux、Android TV、Fire TVアプリで利用できます。
検証したところ、CleanWebのパフォーマンスはそこそこでした。広告の多いメディアサイトを閲覧したところ、大半の広告がブロックされ、Webページの表示が速くなりました。しかし、ポップアップ広告はブロックされないこともありました。疑わしいHTTPサイトの閲覧を防げたのは良いですね。
CleanWebは良いですが、Private Internet Accessの「PIA MACE」のほうが高性能です。CleanWebと同じ役割を果たし、うっとうしいポップアップ広告もブロックできます。2024年におすすめの広告ブロッカー付きVPNとして1位にランクインしているほどです。
カモフラージュモード
Surfsharkの「カモフラージュモード」とは、VPN通信を隠し、ふつうのネット通信に見せかける難読化機能のことでです。カモフラージュモードはSurfsharkの全アプリ、全サーバーで利用可能で、使い方も簡単です。OpenVPNプロトコルを使ってVPNサーバーに接続すると自動的に有効になります。残念ながら、Surfsharkのサポート担当者によると、ネット検閲が行われている国でカモフラージュモードが必ず動作すると保証できないそうです。
しかし、インターネットプロバイダにVPN通信を見られないようにするにはカモフラージュモードが役立ちます。なお、カモフラージュモードを使うと、VPN通信を隠すために追加で暗号化が行われるため、VPNのスピードが低下します。検証では、カモフラージュモードを有効にするとVPNの通信が約70%低下しました。結果的に、Webサイトの読み込みに最大5秒かかるようになり、HD動画も頻繁にバッファするようになりました。
正直なところ、他社の難読化機能のほうが優れていると思います。例えば、ExpressVPNも全サーバーが難読化に対応していますが、OpenVPN以外のプロトコルでも使えます。また、ネット検閲が行われている国で確実に使えるうえ、難読化しても通信はSurfsharkより高速です。
NoBorders(ノー・ボーダーズ)
NoBordersでは、ネットワーク制限を回避できるサーバーが表示されます。手動で有効にすることもできますが、制限されたネットワークが検出されると自動的に有効になります。NoBordersはiOS、Android、Windows、macOSで利用可能です。
大学や職場のWi-Fiネットワークで特定のサイトへのアクセスが制限されているときに便利です。ただ、検閲国家で使えないのは残念です。検閲国家でインターネットにアクセスできるようにしたい場合、ExpressVPNやPrivate Internet Accessのほうがよいでしょう。中国やロシアなどで確実に使えます。
MultiHopサーバー(マルチホップサーバー)
SurfsharkのMultiHopサーバーは1台ではなく2台のVPNサーバーにデータを転送し、データを2重に暗号化するものです。北米、ヨーロッパ、アジアに10台以上のMultiHopサーバーが用意されています。iOS、Android、Windows、macOS、Linuxで利用可能です。
MultiHopサーバーの使い方は簡単です。ドイツのIPアドレスを取得したかったので、イギリス>ドイツのMultiHopサーバーに接続しました。この場合、イギリスのサーバーが入口サーバー、ドイツのサーバーが出口サーバーとなります。
ダブルVPNを使うと通信は2回暗号化されますから、一般的に通常のVPN接続よりはるかに遅くなります。とは言え、MultiHopサーバーを使っても、速度は平均で5~7%しか遅くなりませんでした。
この機能は安全を最優先にしたいユーザー向けです。SNSの閲覧、動画の視聴、ファイルのダウンロード、ゲームなどを行う場合、MultiHopサーバーを使う必要はありません。
IP Rotator(IPローテーター)
IP Rotatorは、VPN接続を切らずにVPNのIPアドレスを定期的に変更する機能です。iOS、Android、Windows、macOSで利用可能です。
この機能を試したところ、きちんと動作しました。VPNサーバーに接続中、20分間にわたってデータ漏洩テストを数回実施したところ、4~5分おきに新たなIPアドレスが割り当てられていました。また、検証中にVPN接続が切れることは一度もありませんでした。
IP RotatorはVPNのIPアドレスを頻繁に変更することでプライバシーを強化します。サイバー犯罪者や広告事業者がオンラインアクティビティを追跡しにくくなるわけです。
スピードテストツール
Surfsharkにはスピードテストが搭載されています。カテゴリごとにサーバーの速度を測り(Recommended、P2P、最近使用したものなど)、最速のサーバーを調べることができます。スピードテストはとても簡単に行えますが、Windowsアプリでしか使えません。
残念ながら、Surfsharkのスピードテストは100%正確ではありませんでした。推奨されるサーバー(Recommended)に対してスピードテストを行ったところ、ルーマニア国内のサーバーではなく、近隣国のサーバー3台が推奨されたのです。外部のスピードテストツールを使って速度を測定したところ、Surfsharkのルーマニアサーバーが最速でしたから、ルーマニアのサーバーが推奨されなかったのは疑問です。
もう1つ不満だったのは、速い順にサーバーが表示されないことです。70以上のサーバーロケーションから最速のサーバーを探さなければなりません。ExpressVPNのスピードテスト機能のほうが断然良いでしょう。サーバーの速度を正確に測り、速度順に表示してくれるので、最速のサーバーが簡単に見つかります。
Override GPS Location(GPSロケーションの上書き・位置偽装)
Override GPS Locationは、接続中のVPNサーバーの位置情報とGPSデータを一致させる機能です。モバイルアプリがGPSデータから現在地を割り出している場合、あなたがVPNサーバーと同じ国にいると判別されるため、位置情報を偽装できます。唯一のデメリットは、Androidでしか使えないことです。
この機能を使うには、Androidの設定をいくつか手動で変更しなければなりませんが、Surfsharkのアプリ内にガイドが表示されますから、作業はとても簡単です。試したところ、2~3分で有効にすることができました。
Smart DNS(スマートDNS)
SurfsharkならSmart DNSサービスが使えます。本来VPNに対応していないデバイス(一部のスマートテレビなど)でVPNを利用できるわけです。Smart DNSでは、IPアドレスの変更やデータの暗号化は行われませんが、データが暗号化されないためより高速な通信が期待できます。
スマートDNSを使うには手動設定が必要となりますが、手順を分かりやすく解説した設定ガイドがあるので、5~8分程度でスマートテレビにスマートDNSサービスを設定できました。
Surfsharkによると、スマートDNSを使ってもアメリカのサイトにしかアクセスできないそうです(HuluやAmazonプライムなど)。一方、ExpressVPNのスマートDNS「MediaStreamer」なら、アメリカ以外の動画配信サービスにもアクセスできます(BBC iPlayerなど)。
Surfsharkのプライバシー保護とセキュリティ対策
Surfsharkは厳格なノーログポリシーを守っています。IPアドレスを収集せず、サイトの閲覧履歴やファイルのダウンロード履歴を監視されません。保存されるのはメールアドレス(コミュニケーションのため)と接続タイムスタンプのみであり、タイムスタンプはVPNサーバーとの接続終了から15分後に削除されます。
Surfsharkはサイバーセキュリティ企業であるCure53社のセキュリティ監査を2回受けています。ブラウザ拡張機能の安全性とサーバーインフラが監査の対象でした。その結果、Surfsharkのブラウザ拡張機能とサーバーインフラは安全性が高いという結論に至りました。
Surfsharkのノーログポリシーは監査済みで、信頼感があります。
Surfsharkは、5・9・14アイズ同盟の加盟国であるオランダを本拠地としています(監視データを加盟国間で共有することを合意した多国間協定)。しかし、当局がユーザーログの開示をSurfsharkに求めたとしても、もともとログを記録していないため、応じられません。
Surfsharkのスピードとパフォーマンス
Surfsharkがサーバーを設置している全100か国のVPNサーバーに接続してスピードテストを実行したところ、通信速度は平均で71%低下しました。しかし、私は回線速度が世界一速いルーマニアに住んでいるので遅いと感じるほどではなく、国内、近距離、遠距離サーバーでも高速通信を維持できました。しかし、日本や韓国、ニュージーランドなど、かなり遠いサーバーだと通信速度はかなり低下しました。
まず、VPNに接続せずにスピードテストを行い、速度のベース値を割り出しました。
次に、Surfsharkのクイック接続機能「最速のサーバー」を使い、VPNサーバーに接続します。ルーマニアのサーバーに自動接続されました。速度低下率は約54%でした。かなりの低下ですが、ネットの利用体験に影響するほどではありませんでした(Webサイトは瞬時に表示され、HD動画・4K動画もすぐに読み込むことができ、途中でバッファすることもありませんでした)。
次に、アメリカのサーバーに手動接続しました。速度は約60%低下しましたが、高速でブラウジングできました。先ほどと同様、Webサイトは瞬時に表示され、HD動画もすぐに読み込むことができ、途中でバッファしませんでした。4K動画は1~2秒で再生され、最初に少ししかバッファしませんでした。また、9GBのファイルを6~7分程度でダウンロードできました。
最後に、かなり遠いサーバー(日本)を試したところ、速度は99%も低下してしまいました。Webサイトを表示するのに6~7秒、AmazonプライムのHD動画を読み込むのに3~4秒かかり、最初にしばらくバッファしました。4K動画も読み込みに最大10秒かかり、早送りするとバッファや画質の低下が目立ちました。
まとめると、Surfsharkの国内サーバー、近距離サーバー、遠距離サーバーはとても高速でしたが、とても遠いサーバーに接続すると通信がかなり遅くなることが分かりました。一流の他社サービスのほうがSurfsharkよりはるかに高速です。例えば、ExpressVPN(2024年最速のVPN)は全サーバーロケーションが安定して超高速なので、ブラウジングやストリーミング、トレントに適しています。
SurfsharkのサーバーとIPアドレス
Surfsharkは日本を含む100か国以上に3,200+台のサーバーがあり、ExpressVPNなどの一流サービスに匹敵するサーバーネットワークです(ExpressVPNは90か国以上に3,000+台のサーバーがあります)。とは言え、国数は同じで、より多くのサーバーがあるVPNをお探しなら、CyberGhost VPNがおすすめです。90か国以上にUnknown台のサーバーが用意されています。
Surfsharkのサーバーの多くは物理サーバーなので、その国に物理的に設置されているサーバーに接続できます。ほかにも、バーチャルロケーション(仮想サーバー)もあります。この場合、接続先の国のIPアドレスが割り当てられますが、サーバー自体は別の国に位置しています。Surfsharkのアプリを見ると、バーチャルロケーションには「V」マークが付いています。このような透明性は高印象ですが、ExpressVPNのように、仮想サーバーの実際の位置も知りたいものです。
Surfsharkのアプリには、スピードに関する情報が表示されるのも気に入りました。サーバーのPing値(デバイスがVPNサーバーとやり取りするのにかかる時間)とサーバーの負荷率(そのVPNサーバーに接続されているアクティブユーザー数)を確認でき、最速のサーバーを選ぶのに便利です。残念ながら、スピード指標を表示させるボタンは見落としやすいので、Private Internet AccessやProton VPNのように、デフォルトで表示されたほうが親切だと思いました。
このVPNプロバイダのサーバーネットワークは、すべてのサーバーをつなげる「Nexus」という独自技術が採用されています。ユーザーの通信はネットワーク内の1台のサーバーではなく、サーバーネットワーク全体を経由するのです。結果的に、Surfsharkはより高速でより安定した通信を実現しています。同時に、サーバーとの接続を切らずにユーザーのIPアドレスを定期的に変更することにより、よりよいプライバシー保護を提供しているのです。
Surfsharkは北米、ヨーロッパ、オーストラリア、アジアにMultiHopサーバーもあります。これを使うと、データは1台ではなく2台のVPNサーバーに転送されるため、セキュリティ強化に有効です。
Surfsharkでのストリーミングとトレント
Surfsharkは50以上の動画配信サービスに対応しており、Netflixやアマゾンプライム、Max、BBC iPlayerが利用できることが分かりました。(国際チームの各メンバーが自国で利用可能なサービスを試したところ、問題なくコンテンツを視聴できました)。しかし、ExpressVPNやPrivate Internet Accessとは違い、ディズニープラスには対応していません。
Surfsharkはトレントにもしっかり対応しています。全サーバーでP2Pダウンロードが許可されており、uTorrentやVuzeなどのトレントアプリも利用可能です。ただ、Private Internet AccessなどのP2PにおすすめのVPNが提供しているようなトレント向け機能はありません。例えば、ポートフォワーディング(より多くのピアに接続してダウンロードを高速化)、SOCKS5プロキシ(通信を暗号化せずにIPアドレスだけ変更)には対応していません。
まとめると、Surfsharkはストリーミングとトレントに役立ちます。NetflixやAmazonプライム、BBC iPlayer、HBO Maxなどの主要な動画配信サービスに対応しており(Disney+にはアクセスできません)、全サーバーでP2P通信が許可されており、人気トレントアプリが利用可能です。
Surfsharkのネット検閲の回避力
中国、イラン、ロシア、サウジアラビア、インドネシアなん。サポート担当者によると、こどの検閲国家でVPNを利用したい場合、Surfsharkは向きませれらの国では使えないそうです。
検閲国家ではExpressVPNとPrivate Internet Accessを検討しましょう。ネット検閲が行われている地域でも確実に問題なく使えます。
Surfsharkのプランと料金
Surfsharkは月払いと年払いのプランがあります。TunnelBearと同様、無制限のデバイスを接続できます。業界平均は5~7台ですから、素晴らしいですね。
1ヶ月プランの料金はExpressVPNと同レベルで、長期プランは$1.99 / 月~でかなり格安です。
Surfsharkはクレジットカード、PayPal、Google Pay、Amazon Pay、仮想通貨で支払えます。全プランが30日間返金保証付きです。
Surfsharkの使いやすさ:モバイルアプリ・デスクトップアプリ
SurfsharkはiOS、Android、Windows、macOS、Linux、Android TV、Fire TV向けのアプリがあります。Chrome、Firefox、Edgeブラウザでは拡張機能も利用可能です。ルーターへの手動設定も可能なので、ゲーム機のようなVPN非対応デバイスでVPNを使えますが、ルーターにVPNを導入したい場合、ルーター専用アプリがあるExpressVPNのほうがインストールが簡単です。
アプリのダウンロードとインストールは容易に行えます。iOSアプリとAndroidアプリは1~2分で、macOSアプリとWindowsは2分でインストールが完了しました。なお、Windows、Android、iOSアプリは日本語に対応しています。
Android
SurfsharkのAndroidアプリは使いやすいと思いました。クイック接続機能があり、インターフェースはシンプルで操作しやすいデザインです。すべての設定と機能に分かりやすい説明があるのも気に入りました。
また、Androidアプリは多機能です。スピードテストは使えませんが、もともと役立たないので大したデメリットではありません。Androidアプリ限定で、GPSの位置情報をVPNサーバーのロケーションと一致させる「GPSロケーションの上書き機能」が使えます。
iOS
SurfsharkのiOSアプリもAndroidアプリと同じくらい使いやすいでしょう。ワンクリックでサーバーに接続でき、検索機能で手軽にサーバーを探すことができ、設定や機能も簡単に有効にすることができます。
iOSアプリには、スピードテスト、GPSロケーションの上書き機能、Bypasserがありませんが、iOSでスプリットトンネル機能が使えるVPNは少ないので、驚きではありません(iOSアプリでこの機能が使えるVPNプロバイダとしてTunnelBearが挙げられます)。
Windows・Mac(デスクトップ)
Surfsharkのデスクトップアプリは直感的に分かりやすいデザインで、ナビゲーションしやすいと思いました。VPNサーバーを探して接続するのも簡単です。4~5秒で接続できました。位置情報がきちんと隠されているか、VPNのIPアドレスは何かなど、VPN接続のステータスも容易に確認できます。
WindowsアプリとmacOSアプリで使える機能はほぼ同じですが、macOSアプリでBypasserとスピードテストツールは使えません。しかし、BypasserはWindowsできちんと動作せず、スピードテストはあまり正確ではないので、大したデメリットではないでしょう。
正直なところ、他社のWindowsアプリとmacOSアプリのほうが優れています。例えば、ExpressVPNのデスクトップアプリは非常に使いやすく、スプリットトンネル機能はきちんと動作しますし、内蔵のスピードテストはとても正確です。
Surfsharkのアプリは使いやすいでしょうか?
Surfsharkのアプリは直感的に使いやすく、多機能です。モバイルアプリはAndroidとiOSでほぼ同じです。違いはiOSアプリにはBypasser、スピードテスト、GPSロケーションの上書き機能がないことです。macOSアプリとWindowsアプリも見た目は一緒ですが、macOSアプリにはBypasserとスピードテストがありません。
Surfsharkのカスタマーサポート
Surfsharkは詳しいサポート記事が多く、メールと24時間年中無休のチャットでサポートに問い合わせられます。電話サポートはありませんが、電話窓口を設けているVPNはほとんどありませんし、ほかの方法で問い合わせられますから、大したデメリットではないでしょう。
サポートライブラリは素晴らしいと思いました。スクリーンショットや動画を交えた設定チュートリアルが充実しており、機能の説明もあります。さらに、トラブルシューティングやよくある質問(FAQ)もたくさんあります。質問がある際はサポート記事で解決できたので、カスタマーサポートに問い合わせずに済みました。
ExpressVPNと同様、Surfsharkは24時間年中無休のライブチャットサポートがあります。何度か試したところ、毎回10秒以内に担当者に繋がりました。担当者はとても親切で、質問に詳しく答えてくれました。
また、メールサポートの質を調べるため、時間帯を変えて何度かメールを送信しました。1日以内に返信が届き、回答も役立ちました。
Surfsharkのコストパフォーマンスは?2024年
Surfsharkはとても安全で、大半のサーバーは高速です。無制限のデバイスを接続できるため、大家族におすすめのVPNと言えます。アプリは初心者でも使いやすく、ほとんどのデバイスに対応しています。
さらに、SurfsharkはNetflixやMax、BBC iPlayer、アマゾンプライムなどの人気動画配信サービスに対応しています。100か国に設置された全3,200+台のサーバーでP2P通信が許可されています。
キルスイッチやAES-256ビット暗号化など、VPNに必須のセキュリティ機能がそろっており、ノーログポリシーを守っているうえ、追加特典も使えます。Bypasser(スプリットトンネル)、CleanWeb(VPNの広告ブロッカー)、IP Rotator(通信が切れることなくVPNのIPアドレスを変更する機能)があるのです。また、2台のVPNサーバーに通信を転送するMultiHopサーバーも利用可能で、スピードテストツールも搭載されています。
しかし、Surfsharkはデメリットもあります。まず、Disney+にはアクセスできませんし、遠くのサーバーは低速です。BypasserはWindowsで使えず、CleanWebを有効にしてもポップアップ広告はブロックされません。また、スピードテストは不正確です。ノーログポリシーは独立監査を受けておらず、WebRTCとIPv6の漏洩防止機能はありません。さらに、中国など、ネット検閲がある国で確実に使えるという保証もありません。
Surfsharkは複数の料金プランがあり、長期プランは激安です。30日間返金保証は全プランに適用されます。
よくある質問
Surfsharkは安全ですか?
はい。SurfsharkはAES-256ビット暗号化やキルスイッチなど、VPNに必須のセキュリティ機能があり、ノーログポリシーを守っています。また、RAMのみで実行されるサーバー(サーバーをリセットするたびに全データが消去される)、パーフェクトフォワードシークレシー(VPNセッション毎に暗号鍵を変更し、ハッカーによるデータの盗聴を防止する機能)など、高度なセキュリティ機能もあります。不正サイトから守るCleanWeb、通信を2重に暗号化するMultiHopサーバーなど、追加のセキュリティ機能も便利です。
Surfsharkは無料ですか?
いいえ。Surfsharkは無料プランを提供していませんが、有料プランはかなり安く、30日間返金保証付きです。
無料VPNをお探しなら、業界トップクラスの無料VPNであるProton VPNの無料プランがおすすめです。データ通信量が無制限で、プライバシーと安全をしっかり守るうえ、超高速で、アプリは使いやすい設計です。ただし、接続できるのは日本、アメリカ、オランダのサーバーのみであり、1台のデバイスでしか使えません。また、ストリーミングとP2P共有は不可能です。そのため、無料プランはProton VPNの体験版と考え、性能に満足できたら格安の有料プランにアップグレードすることをおすすめします。
SurfsharkでNetflixは見られますか?
はい。SurfsharkでNetflixを見ることは可能です。日本、アメリカ、イギリス、オーストラリアなど、数か国のNetflixライブラリに対応しています。国際チームが検証したところ、調査メンバーはそれぞれ自国のNetflixを見られました。Surfsharkは安定して高速なので、動画がスムーズにストリーミング再生されます。
Surfsharkはトレントに役立ちますか?
はい。SurfsharkはP2Pに完全対応しています。全サーバーでトレントが許可されており、qBitorrentやVuzeなどの人気トレントアプリが利用可能です。トレント中にデータ漏洩を防ぐキルスイッチもあり、ノーログポリシーを遵守していますから、P2P通信について情報を収集されません。
Surfsharkは中国で使えますか?
いいえ、数人のサポート担当者に確認を取ったところ、Surfsharkは中国で使えないことが分かりました。ExpressVPNのほうが良いでしょう。中国などの検閲国家でも確実に利用でき、優秀なセキュリティ機能とプライバシー機能が備わっています。