
更新日: 2025年8月6日
- 🥇 1Password :セキュリティが優秀で、家族にとって役立つ機能が豊富。複数のボルトの作成、ダークウェブモニタリング、アカウントの復元などが可能で、1つの家族プランで無制限のユーザーを追加できるのは1Passwordならでは。
優れた家族用パスワード管理アプリを見つけるのは簡単なことではありません。多くの製品を検証し、使いやすくて手頃なソフトを探しました。その結果、プライバシーが脆弱だったり家族の重要な情報を簡単に共有できなかったりするものが多いことが分かりました。また、子どもやITが苦手な大人には難しすぎるものも少なくありません。
しかし、セキュリティと使いやすさをバランス良く実現し、家族にとって役立つ機能も備わっているパスワード管理アプリがいくつか見つかりました。この記事で紹介するパスワードマネージャーなら、パスワードの安全な共有、ユーザー権限の変更、マルチデバイス同期、生体認証によるログインなどが可能です。
本記事で取り上げるパスワード管理アプリは家族の多様なニーズに応えるものばかり。パートナーや子ども、両親とパスワード管理をしたい場合、本記事のパスワードマネージャーなら家族の機密データを安全に保管でき、デジタルライフがより便利になります。なかでもイチオシは「1Password」です。家族プランが手頃な価格で、優れた機能が備わっていて、使いやすいデザインとなっています。
【2025年3月更新】今回の更新では、記事の内容を徹底的にファクトチェックしました。機能などが若干変更されたパスワード管理アプリがあったため、それらを反映して記事を改善しました。また、家族にとって役立つ特徴に焦点を当てるよう努めました。
【まとめ】2025年おすすめの家族向けパスワード管理アプリ
🥇1. 1Password:2025年最高の家族向けパスワードマネージャー
1Passwordは2025年最高の家族用パスワード管理アプリで、セキュリティ、使いやすさ、全体的なコストパフォーマンスをバランス良く実現しています。有料の家族用パスワード管理アプリに期待したい機能がすべて揃っていて、モバイルアプリは日本語対応で誰でも簡単に使いこなすことができます。カスタマーサポートに気軽に問い合わせられるので初心者も安心です。共有オプションも複数あります。
1Passwordを使い始めるのは非常に簡単で、パソコンが苦手な筆者の両親も1Passwordでアカウントを作成し、すべての機能を理解して使いこなせました。
1Passwordのボルトは、共有したログイン情報や個人情報を管理しやすいのが気に入りました。家族の各アカウントに共有ボルトが含まれ、Wi-FiのパスワードやNetflixのログイン情報などを保存するのに役立ちます。特定の家族メンバーと共有したいパスワードがある場合はボルトを新規作成でき、学校や仕事のアカウントのログイン情報を共有したい場合に便利です。
また、家族1人ひとりにプライベートボルトが割り当てられ、自分のパスワードや機密情報を保存するために使えます。家族の管理者は、1Passwordのアプリを使って簡単にメンバーを追加・削除できます。信頼できるデバイスとブラウザを一覧で確認することも可能です。
1Passwordの大きな魅力は、ゲストアカウントを作成できること。家族管理者は、共有ボルトにアクセス可能な「ゲスト用アカウント」を最大5個作成できます。つまり、1つのプランで10人をカバーできるわけです。ゲスト用アカウントで使えるのは共有ボルトのみであり、プライベートボルトは割り当てられませんから、子どもにゲスト用アカウントを使われば子どもが使用できるログイン情報を管理できます。このような使い方が可能なのは本記事で1Passwordだけですから、子どもをモニタリングしたい保護者にとって最適なチョイスでしょう。
1Passwordはほかにも次の特徴があります。
- アカウントの復元。
- 生体認証によるログイン。
- パスワードの強度チェック。
- パスキーによる認証。
- ダークウェブモニタリング。
- 暗号化ファイルストレージ(家族1人あたり1GB)。
- トラベルモード(海外滞在中にボルトを隠す機能)。
1Passwordのアカウントリカバリオプションはかなり便利です。家族がマスターパスワードを忘れてしまった場合、簡単にアカウントを復旧してあげることができます。モバイルデバイスで生体認証によるログインを設定するのも容易で、マスターパスワードを入力しなくても指紋スキャンでアカウントにアクセスできるようになります。
1Passwordのパスワード審査ツール「Watchtower」は業界トップクラスです。推測されやすいパスワードやパスワードの使い回しを検出するだけでなく、自分のログイン情報やメールアドレスが流出した場合に通知してくれます。最後に、セキュリティ強化のため2FAやパスキーを設定できるアカウントについて知らせてくれます。
家族全員のプライベートボルトにWatchtowerの審査が表示されますから、家族のアカウントを設定する際に家族に知らせておきましょう。強力なパスワードを設定する重要性を子どもに伝えるきっかけになりますね。
1Passwordのサイトにお役立ち情報が掲載されているのは嬉しい驚きです。例えば、家庭で適切なサイバーセキュリティ対策を講じる方法に関する無料ガイドがありました。家族と安全にパスワードを共有する方法ガイドを参考にしたところ、役立ちました。さらに、アカウントを共有していた恋人と別れたときなど、実生活で発生し得る場面にどのように対処すれば良いかアドバイスもありました。
$4.99 / 月の1Password Familyでは、最大5人のユーザーと5人のゲストをカバーできますが、有料でより多くのメンバーを追加することも可能です。返金保証はないものの、14日間トライアルを利用すれば家族で1Passwordを体験できます。
まとめ
1Passwordのインターフェースは家族に優しく、便利な機能が備わっており、共有オプションが充実していて、ボルトを柔軟に作成できるほか、価格はリーズナブルです。ほかにも、アカウントの復元、生体認証によるログイン、パスワード審査、パスワードの安全な共有、ダークウェブモニタリングなど、優れたセキュリティ機能が備わっています。1Password Familyでは、5人のユーザーがプライベートボルトと、最大10人がアクセス可能な共有ボルトを作成できます。それでも足りない場合、格安でユーザーを追加できます。1Passwordは14日間無料トライアルがありますから、リスクなく試せます。
🥈2. Dashlane:VPNで高度なセキュリティを実現。アプリが使いやすい
Dashlaneでは合理的にパスワード管理・共有を行うことができ、セキュリティ面が強いのがポイントです。Family & Friendsプランでは、10人のユーザーがプライベートボルトを使えます。共有フォルダを作成すれば家族とログイン情報を共有するのは簡単です。解読不可能な256ビットAES暗号化とゼロ知識アーキテクチャによってすべてのデータが保護されます。さらに、Windows、macOS、iOS、Android、各種ウェブブラウザに対応していて、UIは日本語を含む複数の言語で表示できます。
Dashlaneはほかにも次の特徴があります。
- データ無制限の仮想プライベートネットワーク(VPN)。
- 共有フォルダ。
- 生体認証によるログインと復元。
- パスキー認証。
- 強力なパスワード生成ツール。
- 高度なフィッシング対策。
- ダークウェブモニタリング。
- 暗号化ファイルストレージ(1ユーザーあたり1GB)。
- ほか多数…
この記事で紹介するパスワード管理アプリのうち、VPNが内蔵されているのはDashlaneのみで、単体のVPNと同じくらい安全で高速です。Dashlaneに登録すると、もっとも人気のあるVPNの1つであるHotspot Shieldプレミアムを無料ダウンロードできます。残念ながらVPNを使えるのはプランの管理者のみですが、便利な特典なのは間違いありません。

VPNを検証したところ、ネット通信を暗号化し、通信がほとんど遅くならずに匿名でブラウジングできるようになりました。Hotspot Shieldはデータ無制限なのが気に入りました。他社のセキュリティ製品は追加特典としてVPNを提供していることがありますが、大抵はデータ使用量が制限されています。
DashlaneのFriends & Familyプランでは、個人ボルトと共有ボルトでパスワード管理を行えます。各ユーザーに非公開の暗号化ボルトが割り当てられ、個人情報を保存できます。共有のアカウントまたはファイルがある場合は、フォルダのような役割を果たす「コレクション」が利用可能で、家族が安全にコラボレーションできます。
各ユーザーの権限を管理することも可能です。例えば、子どもは共有コレクションのエントリーを追加・削除できないように設定できます。家族のプライベートボルトに保存されている情報は管理者も見られません。ほとんどのユーザーは満足できると思いますが、1Passwordとは違い、保護者は子どものアカウントを簡単にモニタリングすることはできません。
家族のアカウントを管理するのは簡単です。アカウントを購入した人がプランの管理者となります。管理者はウェブダッシュボードを通してメンバーを追加・削除でき、変更できる設定もいくつかあります。Dashlaneは各種設定ガイドを提供していますが、筆者はガイドを見なくても大丈夫でした。
Dashlaneのライブダークウェブモニタリングツールは非常にすばらしいと思いました。ダークウェブをリアルタイムで常にスキャンし、家族のメールアドレスがネット上に流出していることが発見されると直ちに通知してくれます。Dashlaneのダークウェブモニタリング機能は自社サーバーでホスティングされているデータを用いて、ダークウェブに情報が漏えいしていないかどうかチェックする仕組みです(ほかの企業は無料のパブリックデータベースに依存しています)。
Friends & Familyプランはフィッシング対策も含まれ、間違ったサイトにパスワードを入力しようとしたときに警告してくれます。子供や高齢者はフィッシング詐欺に引っかかりやすいため、この機能がDashlaneの家族プランに含まれるのは素晴らしいと思いました。
DashlaneのFriends & Familyプランでは、わずか$7.49 / 月で10人のユーザーがDashlaneの全機能を使えます。安くはないものの、追加の安全機能が備わった家族用パスワード管理アプリが必要な大家族におすすめです。しかし、VPNを使えるのは10ユーザーのうちプランの管理者1人だけです。
まとめ
Dashlaneは安全で使いやすいパスワード管理アプリが欲しい家族におすすめです。多機能で、直感的に使いこなせます。VPNを備えたパスワードマネージャーはこの記事でDashlaneのみであり、性能は抜群です。ダークウェブモニタリング機能はとても役立ちました。Dashlane Friends & Familyはとても安全で使いやすく、最大10人のユーザーがすべてのデバイスで利用可能です。30日間無料トライアルと安心の30日間返金保証があります。
🥉3. RoboForm:オンラインフォームの入力におすすめ
RoboFormはウェブフォーム入力の性能が業界最高です。情報を簡単に保存し、SNSアカウントやパスポートの申請画面、車検フォームなど、さまざまなウェブフォームに自動入力してくれます。RoboFormのファミリープランでは、5人のユーザーが業界トップクラスのプレミアム機能をすべて利用できます。モバイルアプリは日本語対応です。
プランの管理者はブラウザ拡張機能またはウェブダッシュボードを通して家族を追加できます。相手のメールアドレスを入力すると、プライベートボルトを設定するための招待メールが送信されます。この記事のほかのパスワードマネージャーと同様、各ユーザーのボルトは非公開なので、保存されたデータは他のユーザーに見られません。
家族間でログイン情報やメモを共有するのは簡単です。家族と個々のパスワードやフォルダを共有でき、家族ではないほかのRoboFormユーザーと共有することも可能です。
RoboFormの最大の強みは高度なフォーム入力機能です。さまざまなオンラインフォームを試したところ、すべての入力欄にミスなく自動入力できました。両親が試したときも同様で、彼らが試したほかのパスワード管理アプリとは違い、RoboFormでは各種オンラインフォームにすべての情報を素早く正確に入力できました。「家族にパスワードマネージャーを使ってもらいたい!」というとき、いつも確実に自動入力できることは非常に重要です。
RoboFormは次の高度なパスワード保護機能も提供しています。
- 生体認証とTOTPによる2要素認証。
- パスキーに対応。
- パスワードボルトの審査。
- パスワードとメモの安全な共有。
- ローカルモード。
- お気に入り(ブックマーク)の保存。
- 緊急アクセス。
RoboFormの2要素認証はまあまあ優れていて、指紋または認証アプリ(Google AuthenticatorやAuthyなど)でRoboFormにログインできます。アカウントの安全性が気になるご家族は、2要素認証を設定するとオンラインセキュリティを強化できます。認証機能が組み込まれているのは便利ですね。パスワード審査ツールはデータ漏えいモニタリングツールとして使えますから一石二鳥です。ユニークな機能について、家族はお気に入りに登録したサイトをRoboFormに保存できるため、他のデバイスでアクセスしやすくなります。
RoboFormのカスタマーサポートは優秀です。担当者は迅速に詳しく回答してくれました。また、プレミアムユーザーはコールバックサービスを利用できるため、電話に出てくれるのを待つ必要はありません。
$1.59 / 月のRoboFormファミリーは最大5人のユーザーをカバーできます。1Passwordとは違い、子どもがプライベートボルトを作成するのを防ぐことはできませんが、他社と比べると非常に安く安全なパスワードマネージャーです。
まとめ
RoboFormはフォームの自動入力が業界トップクラスで、とても格安です。生体認証によるログインやボルトの審査、緊急アクセスなどの高度なセキュリティ機能があり、お気に入りを保存したり、最大5人のユーザーとパスワードを共有したりできます。30日間返金保証を利用してRoboFormを家族でリスクなく試せます。
4. Keeper:暗号化チャットアプリとストレージが欲しい家族におすすめ
Keeperは安全性の高いパスワード管理アプリで、家族向け機能が充実しています。KeeperChatという安全なメッセージアプリは日本語など複数の言語に対応していて、センシティブな情報を頻繁にやり取りしたりファイルを共有したりする家族にとって特に有用です。ウェブボルトを通して家族とパスワードや複数のログイン情報を簡単に共有できます。
Keeperファミリーでは、5人のユーザーにプライベートボルトが付与され、ユーザー全員がKeeperのすべてのプレミアム機能を使えます。アカウント設定からメンバーを容易に追加・削除できます。各ボルトは100%非公開ですが、家族と無制限のパスワードやフォルダを安全に共有できます。パスワードまたはフォルダを共有するユーザーは、共有される側が情報を編集・共有・閲覧できるかどうかを選べます。権限を管理できるのは家族にとって素晴らしいことで、一定期間だけアイテムを共有できるのも素晴らしいですね。

Keeperはほかにも次の特徴があります。
- パスワードとファイルの共有。
- パスワードの審査。
- 高度な2要素認証。
- 生体認証によるログイン。
- 安全なメッセージアプリ。
- アカウントの安全な復元。
- ダークウェブモニタリング(有料アドオン)。
- 10GBの暗号化ファイルストレージ。
- パスキーに対応。
Keeperは、家族が安全にコミュニケーションを取ったりファイルを保管・共有したりするための手段として役立ちます。家族はKeeperアカウントを使って前述のKeeperChat(別アプリ)を設定し、暗号化メッセージを送受信でき、一定時間が経過すると削除されるメッセージを送信することも可能です。各ユーザーに50GBのクラウドストレージが割り当てられるのも気に入りました。
Keeperの家族プランでは、ウェブボルトを通して10GBのクラウドストレージが利用できます。他社と比べて容量は多いほうですが、不満点もいくつかあります。プランの管理者さえストレージを管理できないため、あるユーザーが10GBのファイルを保存した場合、他のユーザーが使う容量がなくなってしまいます。Dashlaneの場合、ユーザーごとにストレージ容量が割り当てられるため、このような問題はありません。とは言え、KeeperChatにはセキュアストレージが含まれます。追加料金が発生しますが、ストレージを100GB増やすことも可能です。
Keeperのパスワード審査はそこそこ優れています。保存したパスワードの強度を評価し、推測しやすいパスワード、パスワードの使い回し、流出した可能性のあるパスワードを検出する機能です。実用的なインサイトが得られるほか、より強力な固有のパスワードを設定するようアドバイスしてくれますから、強力なパスワードを使う重要性を子どもに伝えるのに役立ちます。それでも、1Passwordのようにデフォルトでデータ漏えいモニタリングが含まれたほうが良いですね。Keeperの場合は追加料金がかかります。
Keeperファミリー($7.08 / 月)では最大5人のユーザーをカバーできます。他社より割高ですが、「安全で多機能なパスワードマネージャーを使いたい。安全なメッセンジャーアプリなどの追加特典も欲しい」という方にはKeeperがおすすめです。
まとめ
Keeperファミリーはとても優れた家族用パスワード管理アプリです。暗号化メッセージアプリ、10GBの暗号化ファイルストレージ(容量を増やすことも可能、KeeperChatを入手すると1ユーザーあたり50GB追加)など、セキュリティ機能が充実しており、ダークウェブモニタリングなどのアドオンも購入できます。自分の家族に合っているか判断したい場合、30日間無料トライアルでKeeperの個人プランをリスクなく試せます。
5. NordPass:インターフェースが操作しやすく、使い勝手が良い
NordPassはこの記事で一番使いやすいパスワード管理アプリで、パソコンが苦手な家族におすすめです。すべての主要なウェブブラウザとOSに対応していて、iOS・Android用のモバイルアプリがありますから、家族全員問題なく使えます。
NordPass Familyは6個のプレミアムアカウントが含まれ、各メンバーが非公開の暗号化ボルトを取得してパスワードや機密データを保存できます。子どもも自分のアカウントを安全に管理できるわけです。ただし、子どものデータを閲覧することはできませんから、それが気になる保護者には向かないかもしれません(1Passwordでは、子どもにゲストアカウントを使わせることでこの問題を克服できます)。
アイテムの共有はやや不便ですが、それでもNetflixやWi-Fi、Spotifyのパスワードを両親と共有できました。この記事で紹介した他のパスワードマネージャーとは違って複数アイテムの一括共有はできず、パスワードやメモを1つひとつ選択しなければならないのは面倒でした。とは言え、一時的にアイテムを共有できるのは良いと思います。
NordPassは次のような機能があり、家族のパスワードのセキュリティを向上するのに役立ちます。
- パスワード/パスフレーズ生成ツール。
- パスワードのヘルスチェック
- 緊急アクセス。
- すべてのデバイスで生体認証によるログインが可能。
- パスキーに対応。
- セキュアストレージ(1ユーザーあたり3GB)。
- データ漏えいスキャナ。
- メールマスキング。
- 6ユーザー、無制限のデバイスをカバー。
パスワード生成ツールでは、強力なパスフレーズも作成できるのが気に入りました。推測されにくいパスワードですべてのアカウントを保護できるわけです。パスワード生成ツールを使わずに作成した古いアカウントがある場合、NordPassのパスワード強度チェッカーが役立ちます。脆弱なパスワード、使い回したパスワード、漏えいしたパスワードを指摘する機能です。パスワードの安全性が色別で表示されるため、子どもも簡単に弱いパスワードを見極めることができます。
NordPassの緊急アクセス機能を設定すると、万が一の事態が発生した場合に安全にパスワードにアクセスできます。さらに、「家族がマスターパスワードを忘れてしまうのではないか」と心配な場合、Android、iOS、Windows、Macデバイスでは生体認証でNordPassにログインできます。
データ漏えいスキャナも気に入りました。メールアドレスを自動的にモニタリングし、そのメールアドレスを含むデータがダークウェブに流出した場合に通知が届きます。
NordPassはプライバシーを強化するツールをもう1つ提供しています。実際のメールアドレスを隠す「メールマスキング」です。メールエイリアスを設定し、実際のメールアドレスの代わりに使うわけです。メールエイリアスに送信されたメッセージは実際の受信箱に転送されます。迷惑メールが増えた場合はエイリアスとメインメールとのリンクを解除でき、子どもがむやみにメールアドレスを入力してしまう場合に特に有用です。
NordPassは本記事で最安のパスワード管理アプリの1つです。NordPass Familyは$2.79 / 月で、ユーザー数は6人、デバイス数は無制限となっています。30日間返金保証付きです。
まとめ
NordPassは優秀で格安な家族用パスワード管理アプリです。ダッシュボードは直感的で、パスフレーズ生成ツールやダークウェブモニタリングなどさまざまな追加機能があります。ダークウェブのモニタリング機能は1ユーザーあたり10以上のメールアドレスが漏えいしていないか把握できます。NordPass Familyは$2.79 / 月で、30日間無料トライアルと30日間返金保証があります。
比較表
【検証方法】比較とランク付けの基準
当社の徹底した検証方法に従っておすすめの家族向けパスワード管理アプリをランク付けしました。主な評価項目はセキュリティ、使いやすさ、家族向け機能、追加機能、カスタマーサポート、全体的な価値などです。本記事の製品はどれも下記の観点で優れています。
- セキュリティ対策を評価しました。完全に保護できるよう、金融機関レベルの256ビットAES暗号化とゼロ知識プロトコルを提供しているパスワードマネージャーを探しました。家族と筆者が各製品を検証して安全性とセキュリティを確認した結果、この記事のパスワードマネージャーはどれも高い基準を満たしていることが分かりました。
- 使いやすさを評価し、アプリが子どもに向いているかを検討しました。パスワードマネージャーは、子どもから高齢者まで幅広い年齢層のユーザーが簡単に使いこなせるべきです。ITが苦手な両親にも検証に協力してもらい、各ツールを簡単に使えることを確認しました。また、子どもも容易に使えるよう、生体認証(指紋や顔認証など)があるかどうか調べました。
- 家族ダッシュボード、個人ボルト、パスワード共有を調べました。本記事で紹介した製品では各ユーザーにプライベートボルトが割り当てられ、アカウント間でパスワードを共有できます。どの製品も、家族のアクセス権を管理するのは簡単でした。子どもにプライベートボルトを持たせたくない場合、1Passwordのゲストアカウントがイチオシです。
- 追加機能を評価しました。2要素認証(2FA)、パスワード侵害モニタリング、フォーム入力、推測されやすいパスワードを指摘するパスワード審査などの機能に注目しました。子どもや高齢者も、推測されやすいパスワードがないかどうか簡単に確認できるようにしたいですね。この記事で紹介したブランドはどれも便利な追加機能を提供しています。RoboFromはフォーム入力が得意で、KeeperChatはとても便利です。
- カスタマーサポートを評価しました。特に家族にとって頼れるサポートは必須ですね。いつでも必要なときに助けてもらえます。応答時間と、サポートチームの回答を検討しました。24時間年中無休のサポート、ライブチャット窓口、多言語サービスを提供しているパスワードマネージャーを優先しました。
家族向けパスワード管理アプリの必要性
ネット上ではさまざまなことに気を付けなければなりません。弱いパスワードを設定したり同じパスワードを使い回したりして家族のアカウントが危険にさらされる状況は絶対に避けなければなりませんが、すべてのサイトやアプリ、サービスで固有の強力なパスワードを作成するのは非常に困難です。パスワードを1つひとつ覚えるのはなおさらです。
そんな時に役立つのが家族向けパスワード管理アプリです。すべてのパスワードを安全に保存しておけるので、頭がすっきりします。
さらに、パスワード管理アプリを使えば、パスワードを家族と安全に共有できます。SMSやメールなどの安全ではない方法でパスワードを共有すると、家族がさまざまなリスクに晒されてしまいます。この方法では暗号化せずにパスワードを共有することになり、ハッカーに傍受される恐れがあるのです。さらに、これらの手段でパスワードを送信すると、勝手に他のユーザーと共有されたり安全でない場所に保存されたりする可能性があります。パスワード管理アプリを使えば、安全で柔軟な方法でログイン情報を共有できます。
1Passwordなど一流の家族用パスワード管理アプリを使うと、セキュリティを一層強化できます。2要素認証、パスワードの漏えい通知、暗号化ファイルストレージなどの機能があり、家族がインターネットをより安全に利用できるようになります。
家族用パスワード管理アプリはデジタルライフをシンプルにするだけでなく、ネット上で安全を守るのに不可欠なツールなのです。少額の料金がかかりますが、かなりの安心感が得られます。
家族用パスワード管理アプリの設定方法
家族用パスワード管理アプリでアカウントを作成し、使い始めるには少し努力が必要になりますが、難しくはありません。ここでは、アカウント登録を行い、家族を招待する方法を、手順を追って説明します。この例では1Passwordを使いますが、他のパスワードマネージャーでもやり方は大体同じです。
ステップ1. 家族プランを購入します
まず、利用したいパスワードマネージャーを選び、プランを購入するか無料トライアルを開始します(家族プランを体験できるのはこの記事で1Passwordだけです)。チェックアウトページで家族プランを選びましょう。
ステップ2. アカウント登録を行います
ほとんどの場合、チェックアウトが完了したらパスワードマネージャーのアカウントを作成することになります。この時点でマスターパスワードを設定します。他人が推測しにくい、覚えやすいマスターパスワードを選びましょう。
パスワードマネージャーによりますが、アカウント復元用コードを含むファイルをダウンロードするよう指示されるかもしれません(1Passwordはそうです)。また、パスワードマネージャーのアプリをダウンロードするか、ブラウザに拡張機能を追加するよう求められます。
ステップ3. 家族を招待します
ボルトの設定が完了したら、友達や家族をアカウントに追加できます。パスワードマネージャーによっては、自分のアカウントを使い始める前に他のユーザーを招待する画面が表示されるかもしれません。いずれにしても、アカウントダッシュボードから簡単に他のユーザーを追加できます。
1Passwordの場合、[メールで招待]をクリックし、招待したい相手のメールアドレスを入力します。すると、アカウント登録用リンクを含むメールが相手に送信されます。招待された家族は自分のマスターパスワードを作成し、固有のリカバリキーを保護する必要があります。
ステップ4. 家族プランへの参加を承認します
友達または家族がアカウント登録を行ったら、家族プランに追加することを確認してください。1Passwordでは、参加を承認するオプションがメインダッシュボードに表示されます。
なお、招待を承認する必要がないパスワード管理アプリもあります。例えばDashlaneでは、招待した相手がアカウント登録を行うと、家族ボルトへのアクセスがただちに許可されます。
ステップ5. ボルトへのアクセスを管理し、権限を設定します
管理者はボルトを新規作成し、誰がどのボルトにアクセスできるかを管理できます。この記事で紹介したほとんどのパスワード管理アプリは、すべての家族メンバーがアクセス可能な共有ボルトを自動的に作成してくれます(1Passwordでは、ゲストも共有ボルトを閲覧できます)。また、特定の家族メンバーのみがアクセスできるボルトを作成することもできます。
例えば、「重要な法的文書を保管するためのボルトを作成し、自分と配偶者だけがアクセスできるように設定する」といった使い方が考えられますね。ほとんどの場合、権限の設定とボルト作成を行えるのはプランの管理者のみですが、各メンバーは自身のプライベートボルトを完全に管理できます。
ステップ6. パスワードをインポートします
最後に、ボルトにパスワードを追加しましょう。各メンバーは自身のプライベートボルトにアイテムを追加できます。大抵、メンバーは共有ボルトにもパスワードや文書を追加できます。パスワードを手動で追加することもできますが、この記事で紹介したパスワードマネージャーなら、ほかのパスワードマネージャーやブラウザからパスワードを一括で取り込めます。
家族で使える無料パスワードマネージャーはありますか?
いいえ。一流の無料パスワードマネージャーも家族向けに設計されていないため、家族でパスワード管理を行いたい場合は向きません。一方、有料の家族用パスワード管理アプリは家族で使うことを想定しています。家族のオンラインセキュリティを強化する出発点として役立つ無料パスワード管理アプリはありますが、それくらいです。例えばDashlaneの無料版では1台のデバイスで25個のパスワードを保存でき、無制限のDashlaneユーザーと共有できます。
Dashlane無料版では自動入力やパスワード審査などの便利機能も使えます。さらに、プレミアム版の30日間無料トライアルがついてくるため、家族のデバイスですべての追加機能をリスクなく試せます。
RoboFormの無料版では、1デバイスで無制限のパスワードを保存できます。無料版には自動保存・自動入力、パスワード審査、優秀なフォーム入力ツールなども含まれますが、パスワード共有はできません。
このような無料版はある程度役立つものの、できることはかなり限られています。この記事で紹介した製品のように、有料の優れた家族用パスワード管理アプリのほうがセキュリティ機能が充実しています。無制限のデバイスで無制限のパスワードを保存でき、多要素認証やダークウェブモニタリング機能、家族と安全にパスワードを共有できるなど、さまざまなメリットがあります。
家族のすべてのデバイスで快適にパスワードを管理し、より良く保護するには、プレミアムパスワードマネージャーの購入を強くおすすめします。無料パスワード管理アプリはインターネットをより安全に利用する第一歩としては良いですが、利便性と機能性の観点ではプレミアム家族プランに及びません。
ランクインしなかった一流サービス
- LastPass。近年、LastPassは重大なデータ侵害を受け、信頼性が懸念されているため、当サイトではもうおすすめしていません。
- Avira Password Manager。Avira Password Managerはデザイン性の良いプログラムですが、トップクラスの家族向けパスワード管理アプリほど多機能ではありません。パスワード共有、高度な2要素認証オプション、緊急アクセスなどはないのです。また、Avira Password Managerは家族向けプランがありません。
- Sticky Password。Sticky Passwordは個人用パスワード管理アプリとしては比較的優れているものの、家族には向きません。家族間でパスワードを共有しにくく、暗号化ファイルストレージは利用できません。
- Bitwarden。Bitwardenは高品質のオープンソースパスワード管理アプリで、家族プランは低価格で多くの便利機能が備わっています。ただ、Bitwardenのインターフェースは操作しにくいのです。ITが得意な家族には向いているかもしれませんが、この記事で紹介した製品ほど使いやすいとは言えません。
よくある質問
家族に一番おすすめのパスワード管理アプリは?
2025年に家族に一番おすすめのパスワード管理アプリは1Passwordです。セキュリティが優秀で使いやすいうえ、家族にとって必須の機能が充実しています。子どもがネット上で何をしているのか心配な保護者にイチオシです。子どもにゲスト用アカウントを使わせると、子供は共有ボルトしかアクセスできず、非公開ボルトは割り当てられないからです。共有ボルトをしっかり管理すれば良いわけです。ほかの家族用パスワード管理アプリの場合、すべてのユーザーに非公開ボルトが割り当てられます。
家族用パスワード管理アプリで家族はプライベートボルトを取得できますか?
はい、本記事のパスワード管理アプリはどれもプライベートボルトを提供していて、家族間でパスワードを安全に共有することも可能です。しかし、やり方はパスワードマネージャーによって若干異なります。
- 1Password:共有ボルトを使います。個人情報を区別しつつ、家族で安全に共有できます。
- KeeperとRoboForm:共有フォルダを使います。アイテムを整理し、特定のパスワードやファイルを家族と共有できます。
- Dashlane:コレクションを使います。フォルダと似たような仕組みで、ログイン情報とセキュアメモを家族と共有・整理するのに役立ちます。
- NordPass:共有フォルダはありませんが、無制限のアイテムを個別にほかのユーザーと共有できます。
家族でパスワード管理アプリを使うのは安全ですか?
はい、適切な製品を選べば安全です!高品質パスワードマネージャーは256ビットAES暗号化、2要素認証、生体認証によるログインなどでログイン情報の安全を守るほか、パスワードを安全に共有することもできます。
本記事で紹介した家族用パスワードマネージャーはボルト共有ツールなどを提供しているため、データを整理し、機密情報をしっかり守れます。イチオシは1Passwordです。使いやすく、手頃な価格で、少額の追加料金を支払うと無制限のユーザーを追加できるのは1Passwordならではです。
パスワードを共有するのは危険ですか?
はい、安全な方法でパスワードを共有しなかった場合、オンラインセキュリティが脅かされる可能性があります。パスワードを共有すると、個人情報や機密情報への不正アクセスを招くリスクがあり、データ漏えいやなりすまし、個人情報の盗難などに繋がりかねません。
そんな時に重要な役割を果たすのがパスワード管理アプリです。本記事で紹介した製品なら、誰とでも安全にパスワードを共有できます。Keeperでは有効期限も設定できるため、相手がいつまでパスワードにアクセスできるかを管理できます。
パスワード管理アプリは子どもや高齢者でも簡単に使えますか?
やや難しいものもありますが、おすすめのパスワードマネージャーは設定してしまえばシンプルで、時間の節約になります。こちらのパスワード管理アプリは自動保存、自動入力、生体認証によるログインに対応しているため、ワンクリックまたは指紋スキャンだけでパスワードを保存・使用できます。筆者はNordPassが一番簡単と感じました。分かりやすい説明があり、確実に自動入力でき、インターフェースを直感的に操作できます。
この記事に掲載されているパスワード管理アプリは2要素認証に対応していますか?
はい、この記事で紹介した製品は複数の2要素認証に対応しているため、ボルトに安全にアクセスできます。多くは時間ベースのワンタイムパスワード(TOTP)をサポートしていますから、30秒ごとにコードを生成するAuthyやGoogle Authenticatorなどのアプリと連携してセキュリティを強化できるわけです。
子どもや高齢者には、マスターパスワードより指紋や顔スキャンなどの生体認証でログインしたほうが簡単でしょう。例えば1Passwordの場合、Android・iOSでは生体認証によるログイン、WindowsデバイスではWindows Helloに対応しています。1PasswordはWindows用パスワード管理アプリの2025年おすすめランキングで上位に選ばれています。